巨瀬亮一さんの「勝ち自体にはそんなにこだわっていなかった」の意味について

巨瀬さんは将棋電王戦トーナメント(電王戦に出場するソフトを決める予選)の優勝者インタビューでも同様の発言をしている。

第2回 将棋電王トーナメント 決勝トーナメント最終日 決勝・準決勝 - 2014/11/03 11:00開始 - ニコニコ生放送

7:17あたりより

電王戦出場にあたっては、棋士の先生には申し訳ないですが、 そこまで勝負自体にはこだわりはなくて、 コンピューターを使っていかにプロ棋士が強くなって、 プロ将棋のレベルが上がっていくことに貢献できるかということに 私の場合はモチベーションがあるというか、

コンピューターと人間両方強くなっていくというのが、 今後の将棋界のありかたとしては一番良いのではないかと思っております。

将棋のプロを目指し、挫折し、コンピューター将棋の面白さに出会い、電王戦を迎えた巨瀬さんの心境はどのようなものだったか、ちょっと本人以外には想像できないものではないかという気がする。

電王戦がエンターテイメントとして盛り上がっていることは良いことだけれど、すこし煽り過ぎなのではないかと思う。棋士が負ければ「引退しろ」といわれたり、ソフトが負ければ「もう二度と将棋界に関わるな」といわれなければいけないほどのものなのだろうか。

一方で、コンピューターから見た将棋と人間から見た将棋の違いから、改めて将棋というのはどういうゲームなのかということに気づかされることもあって、そこが電王戦の面白さだ。

もう少し冷静にコンピューター将棋と人間との関係を楽しめるようになればいいなと思う。

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